こちらからは以上です。

得意科目はアニメと音楽です。

街~その名作は不遇なのか?~

 

街 (サウンドノベル)

 

ついこないだこんな記事を書きましてね。

 

www.hiyokosaga.work

 

 

なんとなくこのゲームに思いを馳せていたんですよ。

「街」というゲームを人に勧めるのは少し難しいかもしれない。なぜかというと一般的なゲームよりも革新的だし何より実写ゲームは地雷が多い。セガサターンを愛用した人間ならそれとなく分かるだろう。

しかしながらも。サウンドノベルの最高峰という声も多数見受けられ、実際にプレイした僕もそう思うからだ。

今日はそんな「街」の世界と魅力を紹介したいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

驚きの実写ゲーム

PS one Books 街~運命の交差点~ サウンドノベル・エボリューション3

「弟切草」や「かまいたちの夜」でサウンドノベルというジャンルを打ち出したチュンソフト。「街」はこれらの作品に続くサウンドノベルシリーズ第3弾である。

本作の脚本家である長坂秀佳氏はある日、渋谷にて電話ボックスに入っているとガラスをがんがんと叩いて早く出ろと言われたそうだ。この時は「ムッ」としたが同時に「相手から見ると自分の存在は邪魔なんだろうな」と思ったそうだ。そこから発展し「自分から見れば他人は脇役だが他人から見れば自分が脇役に過ぎない」というアイディアが浮かび、渋谷の多くの人間が行き交うスクランブル交差点を軸に物語を作っていくことになった。

そして物語の主人公も8人に限定しその中で色んな人間を出していった...その数、実に100人。そのために多数のキャストやスタッフが揃えられ渋谷で朝から晩まで撮影をしていたそうで撮影はかなり苦労したようである。

ちなみに今作に出演している役者には窪塚洋介や北陽の伊藤さおりなと今や有名となった人もいたりする。窪塚若いな。

 

先にも言った通り、実写ゲームの信頼が足りなかったこの時代なのであまり売り上げはよろしくなかったそうだ。*1

パッケージも「街」の文字が大きく映っただけのシンプルなものであった。

ゲームの目的は五日間の渋谷を舞台に8人の主人公をハッピーエンドに導くこと。 

 

 

あらすじ~五日間の渋谷~

10月11日。渋谷ハチ公前スクランブル交差点で8人の男女の五日間の運命が今動き出そうとしていた。

面識のない8人の行動は、知らず知らずのうちに影響を及ぼし合うようになっていく。

 

「オタク刑事走る!」

渋谷中央署のオタク刑事である桂馬は渋谷のオーロラビジョンに映る謎の文章を見て爆破予告だと断定する。爆破予告をする犯人を探すために渋谷で五日間を走り回ることになる。

 

「The wrong man 牛」

ヤクザから足を洗った牛尾政美は、宝石店の店員高峰綾にプロポーズをするため宝石店へ赴くが、その宝石店で元舎弟の孤島三次が宝石強盗を働き、偶然居合わせた牛尾は共犯者と間違われる。しかも逃走した先では自分と瓜二つの容貌の役者の馬部甚太郎に間違えられ、一時しのぎのため芝居をすることに。

 

「The wrong man 馬」

売れない役者である馬部甚太郎はテレビドラマで初めて大役が舞い込んでくるが、今まで演じたことのない役柄であり、うまく演じられず自信をなくしていた。そんな時逃走中の宝石強盗犯、孤島三次に自分と瓜二つの容貌であった牛尾政美と間違えられたため、馬部は仕方なしにヤクザの世界に足を踏み入れることになる。

牛と馬のシナリオに限っては三日で終了する。

 

「七曜会」

篠田正志は平凡な大学4年生である。父親の勤める大手家電メーカーにコネで就職が決まり喜んでる矢先、ある日「日曜日」と名乗る謎の女性が内定取消になるような事実をつきつけて脅迫してくる。脅迫に屈した正志は、七曜会メンバー「金曜日」となり、日曜日の命令通り他人を脅迫をしていく。

 

「シュレディンガーの手」

市川文靖はテレビドラマのプロットライターとして成功しているが、その作品は低俗極まりない上に自分が寝ている間に「誰か」が書き起こした身に覚えの無いものであった。市川は自分の作家としての良心を守るため、テレビ業界に一石を投じるため、最高傑作を書こうと作品に取り掛かる。

 

「で・き・ちゃっ・た」

緑山学院高校の3年生である学校一の人気者である飛沢陽平は女の子と遊ぶのが大好き。しかしある日、呼び出された女性から「私、できちゃいました」と衝撃の事実を告げられる。さらには他の女性にも声をかけられ...

 

「迷える外人部隊」

フランス外人部隊に身を置く高峰隆士は3年ぶりに故郷、日本へと戻ってくる。しかし戦場での出来事がフラッシュバックする日常。久しぶりの日本にいても湧き上がる思いは苛立ちばかり。自分の存在意義を見出すために渋谷を徘徊する。

 

「やせるおもい」

細井美子は何よりも食べるのが大好きな女の子。恋人の高田洋一と一緒にケーキ屋に行くが、洋一は食欲旺盛な美子を見て、しびれを切らし、5日間の間に17キロ痩せなければ別れると言い出す。美子は愛する洋一のためにと、無茶なダイエットを開始する。

 

 

 

自分の行動も知らない誰かの人生に関わっているのかな?

ゲームを進めていくとすぐさまバッドエンドになるかもしれない。しかしそんな時は他の主人公のシナリオを進めて運命に干渉するような行動をすれば道が開けたり...逆も然りでバッドエンドを迎えたせいで他の主人公もバッドエンドになってしまった...そんなこともあった。

今作をプレイしてよく思ったのが世界には色んな人間もいて理不尽な人間に見える人もいるけど視点を変えてみると違った側面が見えてくるよなあということ。当たり前ではあるけどそのことってすごく興味深い。人間の多様性を知ると言ったところか。もちろん、ひょうきんな人間でも裏ではドス黒いことばかり考えていたりする人間も「街」にはいた。

今作はキャラクターの個性も爆発していてオタク刑事や気弱な役者と強面で元ヤクザもそうだがそれ以外のサブキャラクターも面白い。

そして主人公たちも五日間の激動の渋谷を過ごして何を得て、何を失ったのだろうか?

特に変わったなと思わせるのは篠田正志であり、物語序盤では平凡な大学生でしかなかったのだが「脅迫をする」という経験を得て自信がついていき、平凡な日常を変えていく。最終日の彼の表情はすごく明るかった。

 

ちなみにすべての主人公をクリアするとおまけシナリオが解放されるのだがぜひともこちらも最後までプレイしてほしいです。有終の美。

斬新すぎて手に取りづらい作品で不遇なのかもしれないがサウンドノベルの歴史に残る傑作だ。

 

 

以上、「街」のお話でした。今ならPSPでもプレイできるのでセガサターンを持っていないキミでもプレイできるぞ。

 

 

 

SEGA THE BEST 街 ~運命の交差点~ 特別篇 - PSP

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街 運命の交差点

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街 (サウンドノベル)

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【PS4】428 封鎖された渋谷で

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*1:12万本